2017年5月7日日曜日

ハイテク業界見通し・バフェットIBM売却

ハゲタカ投資家の米政権  米国版編集長 ジリアン・テット
5/4付の日経の記事で読まれた方も多いかと思いますが、現在のトランプ政権を冷静に分析した素晴らしい記事だと思うので紹介です。フィナンシャルタイムのジリアン・テット氏はもう10年以上前になりますがセイビング・ザ・サン―リップルウッドと新生銀行の誕生という本を出していて、これがまた素晴らしい本なのでオススメです。私は記者として尊敬していて、外国人でここまで日本を分析して書けるのかと驚愕した思い出があります。
S&P500の利益は第1Q、13.6%増の予想で2011年以来の高水準が見込まれている。(トムソン・ロイター)
米国の第1Q決算発表もほぼ一巡しましたが、アルファベット・アマゾン・フェイスブックは相変わらず好調を持続しています。全体の伸びはエネルギーセクターの牽引が大きく、目につくのはやはりハイテクセクターの伸びです。先週のバロンズでテクノロジー投資を専門とするPaui Wick氏の見方が紹介されています。(同氏のファンドは過去10年で平均11.7%のリターンを上げている。)
彼の主張は、クラウドなどのソフトウェアやネット銘柄を買うよりも半導体メーカーの株を買う方が当面リターンが良くなるというものです。昨年からの実績でみると今のところその通りです。
半導体は一時的に価格が上昇しても供給過剰ですぐに崩壊するが?との質問に対しては、業界の再編によるプレーヤーの減少とシェアより利益重視のムード、またムーアの法則が弱まり当面価格が持続するだろうとの見解です。昔のように需要増→設備増強→供給過剰→値下げのサイクルは落ち着き、談合価格が当面推移するとの見立てです。推奨銘柄はマイクロン、ウエスタン・デジタル、ラム・リサーチ。 私が過小評価しているだけなのかもしれませんが、今の半導体はあまりに過大評価されているように感じてしまいます。Iot・5Gの流れから半導体需要が増えるのは間違いないですが、いまの価格が持続するとの考えについては懐疑的です。直前の決算は各社大幅増益でかなりピークに近いのではないかと感じていまします。国内のシリコンウエハーの大手である信越化学やSUMCOが増産の設備投資に慎重なのも過去に何度も痛手を追っているからです。サイクルを捉えてうまく投資できる人はいいかもしれないが、長期投資を志す人にとっては、私は避けるべきセクターだと思いますけどね。先日のAMDの下落は強烈でしたが、今週のエヌビディアもどうなるか分かりません。
また先程のPaui Wick氏が避けるべき銘柄としてテスラ、ネットフリックス、そしてIBM をあげています。
ウォーレン・バフェット氏が、保有するIBM株の約30%を売却したことが明らかになった。
これは衝撃的なニュースでした。さらに驚いたのはバフェットや副社長のマンガ−氏がアマゾンやアルファベットに投資しなかったことを悔いているとの話です。以前半ば冗談で、バフェットはいつIBM を手放すのか?との記事を書いたことがありますが、私はバフェットが今後大幅に投資戦略を方向転換してくると感じました。具体的には上記の2社への投資が今後行われるのではないかと予想します。そもそもIT分野があまり好きではないのでしょうが、アップルへの投資の件も含めてケタ外れに大きい運用資金を吸収できる投資先が限られていることも背景としてあると思います。しかし確かにIBM の業績はくそなのですが、これだけ悪い時期に持ち続け、ようやくワトソンが戦力になりつつあり(売上高は1兆円を超え全体に占める割合も1割を越えた)、このタイミングで売却とはかなり意外でした。あと個人的にIBMはもう少しワトソンの個別開示はしてほしいなと。むしろ辛抱強く待つ投資家に対しては義務でしょ?

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